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第14回 介護福祉士国家試験受験体験記(おねむりパーシー@先延ばし管理人)
結果:合格
●待望の受験資格取得(学科試験)
 『介護福祉士』の試験を受けようと思ったのは、保育士(障害児関係)の仕事を辞めた23の頃。
(不器用なもので、かっこよく介護をする人に憧れる)
しかし、当時は実務経験が二年しかなく貧乏だったので養成校に行く金がなく断念。
 28の時に受験資格を得られる所に転職したが、一年目は職場のペースをつかむのが必死で断念し、2年目の受験。(齢29)
 一年目と同じ部署の為、仕事内容の適応に時間を割かれることはなかったが、夏まつりなどもある事なので「集中」方式で、職場に来ていた地域福祉推進財団の「介護職現任講習」(10〜12月)を受講してから・・・。それも、年内は受講した科目をその日と気が向いた日に復習する程度。
 しかし、講習へ行くのは楽しかった。最寄り駅周辺に戯れる猫を眺め、靴下屋やドラッグストアで買い物するのが習慣に。(^_-)-☆また、会場では介護関係本の販売もあったので、嚥下や介護技術の本を自腹で買ってニタニタしたりも・・・。
 そして、正月。友人に誘われ、三つの神社(ちなみに出雲系・天神系・陰陽師系)と一つの古墳を参拝??私事で忙しいため、実質、勉強出来たのは前日と当日。^_^;
(使用テキスト)
・介護福祉士ワークブック(中央法規:講習の時にセットでついていた)
(気をつけた事)
☆試験を言い訳に仕事を手抜きしない。(後輩が社福士受験だったので、手本となるべく気を遣う。)
☆模試を受験して弱点集中学習!(なぜか「障害者福祉論」の成績が振るいませんでしたが、4問しかないので天に任せ、「医学一般」⇔「リハビリテーション論」⇔「老人・障害者の心理」スペクトラム作戦で。(隣接してるので効率が良いです)
☆試験委員をチェック(ケアマネの第一人者が委員長なのでケアマネ関連も押さえる)

自己採点
LEC 92点 福祉教育カレッジ93点 福祉新聞が94点(だったかな)

●私の一番長かった日(実技試験)
※一日たってからの入力なので、記憶があいまいな所や実際とは異なる面があるかと思います。参考程度に読んでください。
10:00 期待と(※1試験はゲームが座右の銘。資格に縁のない人を説得するのには効果的)緊張を胸に家を出る。
11:30 会場の某私立女子高(短大も併設)に到着。午前の試験の人たちがいるので問題の漏洩を防ぐ為、(同じ問題)入れ替えに入るという事になっている。でも、たくさんの人で老若男女問わずヤンキー座りなんかしているので、さぞかし、近所の人から見ると異様な光景だろな〜。)
 まだ、時間がありそうなので、コンビニに行き、WCと昼食(栄養ドリンク、バナナ&フルーツヨーグルト、チョコパウンドケーキを購入)ご飯モノは量の多いもの以外完売で、レジも長蛇の列。(さぞかし儲かったことだろう。休日なのに)
 学校に戻ると、みんな並んでいる。まだ、10分ぐらいあるのに〜。幸い、多少の日差しがあった為、待つのもさほど苦にならず。
12:00 開門。しかし、門の前で詰まってるぞ。(中央線かい?)
 「携帯電話をお持ちの方は、預かり所にお預け下さい!」とのアナウンス。え〜、私しゃ、途中の大きな駅のコイン・ロッカーに預けてきたのにぃ〜。多少の不満を胸に、※2仮設WCの横をすり抜け、試験会場思しき案内された建物に向かう。
 そこは体育館で、どうやら試験前控え室らしい。所狭しとパイプ椅子が並んでいた。受験番号を掲示されている紙で確認し、番号の横に書いてあるアルファベットの受付に向かう。KENWOOD製のハンディ無線機が気になり、型番を確認しようとすると受付の若いニィ〜チャンに怪訝な顔をされる。多分、業務用無線よね。(一応、ペーパー第三級アマチュア無線技士持ってるもんで。)私は「E」、何か、縁起のE感じ?!と思いきや、私たちには試練が待っていたのであった。何と、一番試験順が「ベベ」なのである。
 ゆっくり、昼食を食べる。着替えは、まだまだよいとの事だったが、「●●在宅介護ステーション」や「◎×町社協」などのユニホームやご丁寧に三角布をつけているおばさまに圧倒され、着替え室に入る。そこは体育倉庫のようでマットの懐かしい匂いがプンプン。(昨年、私が幹事をした太宰治を悼む桜桃忌オフのメンバーには耐え難い光景だろう。実際、私ものけぞった)どうやら、この学校はバレーボールが強いようで、奥の方には50個ぐらいのバレーボールたちが並んでいた。早々に着替えを済ませ、受験前控え室に戻る。
12:45より説明あり。
12:55ぐらい 携帯差し出し最終猶予。(この時点で15名いたらしい)
 ここからが長い。最初はおとなしくパイプ椅子に座り、本などを開いているが、眠気が差し、うつらうつら。(@_@)
そのうち、冷えてくるせいか、WC通算6回。ひぇ〜。
 途中からは、ア●ムからレンタルしたらしい石油ストーブで暖を取り、横の受験生と話などしながら過ごす。(一つ、石油切れで使用不可になってた。来年はしっかり石油お願いしますよ。)
(何時か忘れたけど、自分の名前を「やっと」呼ばれる。)
 呼び出しは2列に分かれ、10名が次に待機室に行く人、あと10名がその待機といった感じで40名ほどが集団からはずれ、係員の監視下に置かれる。(この時点では小声での会話・テキスト閲覧可)それで、「採点表」というものがあったが、16項目ぐらいの項目と「時間切れ」と「試験中止」(だったけ)の項目が。ひぇ〜。
 無線でのやり取りを参考に、前列の10名+10名が待機室へ向かう。終始無言なので、希望を言えばここで何階まで行くか係員の指示が欲しい所だが、3階で人の流れが右へ。
 「待機室」は、受験前に問題を見る所だが、かなりの人が入っているようなので「まぁ、狭い」。肩と肩が触れ合う。(都市部では、介護福祉士会のビデオの様に机の上で問題を悠長に見ることは不可能。)黒板に問題が張ってある。(筆文字っぽいフォント)やった、日頃の仕事と近い。ご存知の通り、私は老人関係ではないので横になっている人を起こすなんていうのは御免蒙りたいところ。順に問題文が配られる。(狭いので端の人が係員より受け取り、順に回していく)下記に引用すると
 
1.試験課題
 青木 正さん(77歳)は右片麻痺があり、歩行や着替えには介助が必要です。朝、目を覚まし、ベッドで端座位になっています。日常着(トレーナー上下)への着替えを介助し、洗面台まで歩行介助したあと、歯ブラシを手渡してください。
(脱ぐのは、ねまきだけです。はきものは省略します。)
(試験時間は、5分間以内です。)
2.試験室見取り図(省略)
(注)試験室の出入口、試験委員などの位置は、見取図と異なる場合があります。


 とにかく、問題文をよく読むようにとはどの講習でも言われていたので、熟読する。「あった、あった」。朝との記述なので、練習でよく声掛けする「こんにちは」ではおかしい。で、「脱ぐのは、ねまきだけです」ねまき?!っていわゆる浴衣の事よね。ま〜たく、めんどくさいものを着て。よく分からないが、浴衣と想定しておく。立ち上がる時も、マヒ側を外側にって言われていたよね。
 またまた、無線機登場。試験の進み具合により、三人ずつぐらい呼び出される。
ここで、係員が各部屋(試験室)の前に並んでおり、指示された部屋へ向かう。よく分からないが、同時に少なくても5部屋で試験をしており、外の待機者は2名のようで学校椅子に座らされる。すぐ後ろで試験をしているので「おはようございます。」と導入部は聞こえるが、その後は、介護本番ということもあり、声掛けが聞こえにくいのが残念。

(本番で〜す。)
 前の人が外に出て、少ししてから試験補助員?が出てきて入るように指示される。まず、その人に採点表と受験票を渡す。(問題は前の人が出てからかばんに入れた)そして、名前のみを告げ「始めて下さい」と言われたので、一応、念のためビデオ通りに自分でも「始めます」という。
 一応、周りを見るとベッドはリクライニングなさげな介護用ベッド。何より、青木さんが地面に足をつけている。(にんまり)
 トコトコトコ(歩く音)多分、正面から「青木さん、おはようございます。今日の担当の●◎(本名)です。今から浴衣を着替えたあと、歯磨きに行って頂こうと思うんですがよろしいですか?」
(注:普通、自己紹介の際「今日お世話させて頂きます◎●です。」と言うのが決まり文句らしいが、敢えて時間短縮の為、省略。声掛けは、健側(この場合は左手側)から行う)
(モデル・現任介護職らしい50代後半のオバサマ、もしかして主任クラスか?)コクリ(うなずく)
(パーシー)「そしたらカーテンのほう、閉めさせて頂きますね。シャッ、シャッ。」
プライバシー保護のため、見えないカーテンを引く振りする。後の擬音はカーテンを引く音のつもり。
ここから記憶が怪しい。(順不同?)
(パーシー)「そしたら、寝巻きを着替えますね。今日はこちらのものしかないんですがよろしいでしょうか?」(一応本人に確認)
(モデル)コクリ。
(パーシー)「そしたら、下から着替えさせてもらってよろしいですか?」(本当は襟口下げて上から着替え、下をある程度はいてもらうと、立つのでその時に浴衣を脱げばよかったらしい)
(モデル)コクリ(仕事ってつらいね〜)
(パーシー)あれっ、この黒いのは・・・。皮膚のつもりであろう、肌を隠す為のスパッツに気を取られるが、すぐに気を取り直す。(実際、脱がそうとした人いるみたいよ)
患側(かんそく)の右の足から入れようとするが、少々入れずらい。そう、マヒだったのよね。丁寧に保護したつもりで履いて頂いた後、
(パーシー)「こちらは御自分でよろしいでしょうか。」と一声掛け、すそを広げ、自分で入れてもらった後、立った時こけないように膝ぐらいまで上げる。
(注:不器用なので、はたから見ると確認しているような動作(こちょこちょした動作あり)をしていたかもしれないが、実際は出来ていない。本当の確認は股の所を持って軽く引っ張るのよね。「運良く」後ろ前ちゃんと着れてますよーに。)
(パーシー)「そしたら立って頂いてよろしいでしょうか?」青木氏に扮するオバサマの中年太りが体に響くことを心配したが、教科書通りの立ち具合である。よし。(場所によってはふらふらの人もいたらしいが)
「そしたら、左手で上げられる所までお願いします。」左側を上げてもらった後、「こちら側も出来る範囲で・・・」と中央部も促して上げて頂き、「後はこちらで上げさせてもらってよろしいですか?」と断り、上げる。
(パーシー)「そしたら、一旦座って頂けませんでしょうか?」
(注:不必要に立たせすぎ)右側の襟を少し上げ、袖口持って「御自分で手を動かしてもらえますか?」と言うが、少々介護し過ぎの感あり。だいたい、先に襟をがばっとおろしとくんだったよね。まぁ、何とか、腕抜いてもらい「次は右側いきますね」とこちらで腕を抜かせてもらう。すると、襟ぐりが思いっきりズレズレだったので、ここも自立支援。
(パーシー)「あのう〜、前が少ししわがいってますので伸ばしてもらえますか。」と言って左手で伸ばさせる。今、書いていると恥ずかしいが、このときはさほどの動揺はしていなかった。
(パーシー)さぁ、立つぞ!「そしたら、立って頂きますね。一、二のサン。」立ちにくかったが、腰を多めに支え立って頂く。(注:今考えれば、マヒ側の足をやや前に、健側を後ろにといった確認が出来てなかった。)
歩行は、特に問題なし。
(パーシー)「そしたら、ここに左手をついて下さい。」右側を自分の左手から右手に置き換え、左手で軽く椅子を寄せた後、「座って下さいね。」と言い、座って頂く。そして、きちんと座れているか確認、を兼ねて後ろに回り、ハブラシを見ると・・・・。「終わりです」試験官の声が無常にも聞こえた。
 あの時、強引にでも歯ブラシを渡していたら・・・・と悔いは残る。悔しくて、花粉で目が痛くて半泣きで着替室(これも教室)で着替える。試験について話している人が多かったが、あの中ではどうやら最後まで出来たのは一人だけだったらしい。時刻を見ると17:00。
 「終わった。」少しだけ、気持ちが楽になった。一応、結果は楽しみにするけど、もう、日常に持ち込まない。ゲームの掟だもの。
(補足の予定あり。乞うご期待)

※の注釈
※1 本物のゲームは、かなり弱い。
※2 大概、こういう試験では女性トイレが不足するのであるが、この場合は女子高なので男性の方が大変だったかもしれない。

「第14回 介護福祉士国家試験受験体験記」 (匿名1さま)
結果:合格
 私(匿名)は、特養で勤務をしており、今回初めて受験し、合格した者(30)です。実技試験は愛知県の私立女子高で、午後の部でした。試験が終わったのは5時ごろです。
 試験は終わらせるための声かけが見つからず、歯磨きまでさせてしまいました。実際は4分ぐらいで終わっていたのではないかと思います。今年から時間が10分になったと聞いていたので、練習も10分で想定していたために、問題文を読んで5分しかないこと、内容がかなり盛りだくさんであることで、試験は焦ってやってしまいました。だから、声かけ、自立支援は最小限のことしかできていなかったのではないかと思います。

<筆記試験>
 試験勉強は10月から始め、まず中央法規のワークブックで重要語句等をノートに写し出す。それを1ヵ月半で仕上げ、その後問題集に取りかかる。過去の受験者から参考書、用語辞典、問題集を借り、2002年版の問題集1冊は自分で買う。問題集は3冊ほど最低2回は繰り返し、間違ったところはノートに書き出していた。追い込み期に少しだけ、社会福祉士の問題集の重なる教科の問題をする。自己採点では95点。用語辞典がとっても活躍した。

<自立支援>・上着を着た後裾を直してもらう
         ・ズボンを左手で上げてもらう
         ・立つ時に左手に力を入れてもらうよう声かけをする
<反省点>
・初めの声かけは右側からしていた。(試験中左側へまわることはなかった)
・両腕を浴衣から脱いだ後足まで全開にしてしまう。(その後すぐに「すいません」と足の部分だけ合わせ直したので善しとされたかもしれない)
・事後の確認の声かけが少く、服を着た後に着苦しいところやお腹が苦しくないかと聞いていたが、洗面台の前の椅子に座った後に、座り心地の善し悪し、歩き疲れはないかなど聞くことができなかった。(時間が気になりだんだんと焦ってきたせいもある)
・歯ブラシを渡すときに私が歯ブラシを持って左手の前にさしだしてしまった。モデルがコップを左側に持っていき、自分で歯ブラシを取るように声かけをすべきであった。

<モデル>
 とっても良い方で、学生ぽかった。私の声かけに対し、汚れなき瞳でじっと私を見つめながら一つ一つうなずいてくださった。ただ、おそらく試験管に言われていたのであろう動きがあったのは、歩くとき私が「行きましょう」と言っても、首をかしげて歩き出してくれなかった。どうしようと焦ったが、「左足を前に出してください」で歩いてもらえた。洗面台の前に着いたときに手を台についてもらい立ってもらおうとしたら、モデルが自分から椅子の前にちょこまか動いてしまい、椅子を座りやすいところへ持っていくことで点を稼ごうとしたもくろみは崩れてしまった。歯磨きのまねもしてくださった。

<実技の練習>
 職場では他に2人受験者がおり、3人で過去の受験経験者に問題を考えてもらったり、指導してもらった。1週間前から4日ほど練習をした。受験者が交代でモデルになって練習をしたため、自分でモデルをやることで、こうして欲しいなとか、危ないなということが解かるのが良かった。仕事では事前の確認はとっても事後の確認の声かけをあまりしていないので(介護職としてよくないのだが)、練習のときも事後確認の声かけが少なく、気をつけなければと思っていた。講習に行ったり、受験用のビデオを見ることはなく、わが職場では過去の受験者も含め実技の不合格者はいない。介護の現場で働いてる人は、現場の職員に協力してもらって練習をすれば十分なのではないかと思う。

パーシーより
 とても意欲的な職場ですね。ウチの所はどうも「様子見」していた様で・・・。(ショートステイの当番は近くなるとはずしてもらえましたが。。)
 試験は10分と聞いていましたか?私の地域では昨年同様5分間という風評でしたよ。

受験体験記リンク

JUNKOさま(結果:合格
文章が面白いので必読。(私と似ているという声も?)



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