豪傑No.1語録(2002・平成14年度)

●豪傑No.1(235) 題名:新しい80年代 投稿日 : 2002年8月16日(金)01時51分
 みなさん、こんばんは、私が豪傑です。
 お盆真っ只中終戦記念日も終えた今、不健康な夜更かしなどして自らのHPを閲覧していたら、超多忙のWEB担当おねむりパーシーがかなり久々にコンテンツの更新をしているので、でかした!!と喜んではみたものの、さらに目をこすりつつよく凝視してみると私ではなく色男の語録とパーシーの新コーナーでした。これでは私の存在感はかなり希薄でパラダイスのおまけのように思われるかもしれないなぁ。がっくし。
 ジャニーズ系ユニットの最若手が嵐と思っていたら、さらに若い小学生みたいなヤーヤーヤーというのが出て、ついに長年にわたりJrのツートップを勤め上げたタッキー&翼が今秋9月にソロデビューする事になったようで、二人はジャニーズとしてはたのきん以来のソロ、今回は野村義男はなしの青のタッキーは田原俊彦キャラ、赤の翼は近藤雅彦キャラを継承するようで、なんだか新しい80年代が一回りして帰ってきたようです。帰ってきたヨッパライのフォークルもアルフィー新加入して期間限定復活するみたいだしね。タッキーは「太陽の季節」でかつて長門裕之演じる主人公となり、当初は没案になっていたあの名場面、男性器で障子紙突き破るシーンをも演じるようで、負けてはいられぬとばかりに第二の裕次郎コンテストの予選落ち首相長男孝太郎が「狂った果実」のドラマ化作品でかつて津川雅彦が演じた主人公(裕次郎はこの作品で初主演)の弟役に挑戦するという事です。女性アイドルと言えば平成のおにゃンコクラブこと国民的アイドルモーニング娘。ですが、こちらも女性版ジャニーズ目指して再編成される事が発表され、同グループ中興の祖後藤真希が9月で卒業ソロ一本となり、ミニモニ、タンポポ、プッチモニも全てメンバーチェンジされ、SAYAKAと第二の松田聖子をめぐるバトルを繰り広げる松浦亜弥がドラマに映画に出演して、アイドル王道を復活させてもいます。
 今年上半期のJPOPのオリコンデータに目を通してみると、新鋭奄美大島が生んだ神の声元ちとせがミリオンに及ぶ事なくシングルチャート1位になっている点が注意を引きます。アルバムを見てもベストのメガヒット時代は完全に終息してインディーズやカバーが目立つようになっていますね。TUTAYAなんかが全国規模でAll About80'sというキャンペーンを展開しているようで、業界は10代から20代の購買力が冷え込んでいるとの分析から30代を新たな購買力として取り込むためにひねり出された戦略みたいで、メディア主導の流行現象という構図が浮かび上がっています。   

●豪傑No.1 題名:はじめまして、^^;さん 投稿日 : 2002年8月22日(木)01時34分
 こんばんは、そして始めまして。^^;さん、私が豪傑です。
 お急ぎのようですので、取り急ぎお返事させていただきますね。アトラクションにある映画は見てなくても、それ自体で充分楽しめると思いますよ。お勧めはターミネーター、ジュラシックパーク、ウォーターワールドなんか面白いと思いますが、これはストーリーなど少し復習しておくと、よりいっそう楽しめると思います。それから時間は早い目に出かけられて、真っ先に何かのパスを取ってから最初のアトラクションを楽しむようにすればいいですよ。パスというのは、並ばなくてもいいようにあらかじめ指定された時間に行ってアトラクションに参加出来る様にパーク内で配布されている紙の事です。これは1度に1枚しかもらえないので、1日に多くても4〜5枚くらいしか使えないと思います。
 それから是非USJで遊んでこられたら、どんなふうだったかこの掲示板でも紹介して下さいね。いってらっしゃい。
髭のない水戸黄門に人気はない!? 投稿日 : 2002年9月7日(土)03時25分
こんばんは、"^_^"さん、私が豪傑です。
 音楽の国でもここでもお返事の遅れた事をお許し下さい。「ピカレスク」の映画の方は私は未見なので、なんともコメントのしようがないのですが、太宰ファンの間では原作者猪瀬氏の評判がよくないようです。なんでも太宰研究文献は膨大な量があるそうなのですが、そのほとんどは肯定的に扱った物が多く、というのも研究者の長篠康一郎氏によると、奥野健男に会った時に本当は太宰は嫌いだがファンも多いし他の作家を扱うより儲かるから書いているに過ぎないといった話を直接に聞いたという事です。それで一般的に太宰イメージとして浸透しているのが、"^_^"さんが映画で見た太宰の印象、「情けなく女にだらしなくナルシストでそんでも魔性の男。」とほとんど同じなんですよね。純粋で傷つきやすく女に惚れられて駄目かもしれないけど愛すべき人物といったところでしょうか、江戸期の人情本か滑稽本に出てきそうな類型的キャラクターです。ですからそのイメージを大きく逸脱した新解釈はファンから反感を買うし、商売としてはうまくない。猪瀬氏は私小説的文壇支配に対する構造改革としての如是我聞というコンセプトがまず最初にあって、取材した事実を自分の批判的材料の裏付けに総動員していくんですが、つまり弱くて神様みたいでという太宰はフィクションで、生きる事に貪欲で文壇的成功を念頭に営業的に狂言自殺を繰り返した悪人という人物像を新たに提出したという訳なんです。ですからそんな太宰が自ら死を選ぶのはどうも腑に落ちない、これはやっぱり世間で言われるように山崎富栄による無理心中説が真相ではないかという仮設がラストに出てくるんですね。猪瀬氏のコンセプトとしては一貫してるし矛盾がないと思います。それが映画ではどう描かれているか、私も見てからコメントする事にしましょう。それにしても日本人の講談好きは体質にまで染み込んだようなもので、水戸黄門でも赤穂浪士でも定説を翻した新解釈ドラマにヒットなし、というのは業界では常識みたいな話で、太宰もまた人物像が講談になるくらい普遍化された人気キャラという事ができるでしょう。神話を解体せずにどこまで学問的客観的研究が可能であるか、太宰研究本には案外論文の名を借りた講談本が多いのかもしれませんね。

●豪傑No.1 投稿日 : 2002年9月7日(土)03時47分
 最近サボっていたせいもあって、ネタが少し古くなってしまった気もするのですが、8月9日付けの英紙「ガーディアン」に掲載された英国映画研究所が実施している各国批評家、監督を対象にした映画史上のベストテンアンケート調査について、少し紹介しておきます。今回の投票では144人の批評家部門と108人の監督部門があるのですが、この批評家部門の5位に小津安二郎の「東京物語」、監督部門の9位に黒沢明の「羅生門」「七人の侍」

●豪傑No.1 題名:玄人好みの名画の数々 投稿日 : 2002年9月7日(土)04時07分
 書き込むボタンを途中で誤って押してしまいました。情けない。
気をとり直して続きを書くと、9位に黒沢明の「羅生門」「七人の侍」が選ばれました。ちなみに両部門で1位の栄冠に輝いたのはオーソン、ウェルズの「市民ケーン」だったようです。2位以下に選ばれた作品をさらりと見ておくと、批評家部門で「めまい」「ゲームの規則」「ゴッドファーザーU」「2001年宇宙の旅」「サンライズ」「戦艦ポチョムキン」「8 1/2」「雨に唄えば」、、、、、。
監督部門で「ゴッドファーザーU」「8 1/2」「アラビアのロレンス」「博士の異常な愛情」「自転車泥棒」「レイジング,ブル」「めまい」「ゲームの規則」、、、、と続きます。これが興行成績で見ると全く異なる作品名が並ぶ事になるのですが、私も眠たくて少々ボケてきたみたいなので、今夜はこれくらいで筆を置くことにしましょう。それでは、みなさん、ごきげんよう。

● 豪傑No.1 題名:SFとしての三島一代記 スターウォーズシリーズ
投稿日 : 2002年9月24日(火)01時18分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 "^_^"さん、ミュージカルの名作「ウエストサイド物語」はアメリカ映画協会(AFI)が選んだ恋愛映画ベスト100の第5位に選出されています。ちなみに第1位が「カサブランカ」、第2位が「風と共に去りぬ」という事で、いずれ劣らぬ名作ばかりですね。
今回はこの夏最大のヒット作「スターウォーズエピソード2クローンの攻撃」について、かなり個性的な切り口で少しだけ書いてみようと思います。これまで製作されたシリーズ全てがとにかく大ヒットで、なんと歴代興行成績の第1,4,6,8位に入っています。このシリーズはアメリカ合衆国を正義と信じる20世紀歴史をSFにしてしまった物語群なんですが、銀河共和国の崩壊と帝国の勃興を通して語られるアナキン、スカイウォーカー=ダース、ベイダーという男の波乱に満ちた一代記として見る事も出来ます。黒沢明の「隠し砦の三悪人」がベースになっていたり、ジェダイなる騎士道というか武士道が出てくるあたりから、ルーカスは銀河帝国に悪の枢軸の戯画を描いているだろう事は容易に想像されます。三島由紀夫はその波乱に満ちた生涯の最後の対談でおよそ次のような事を語っています。
──絶対者を天皇でなく共和制的なるものに置きかえる事はできない、なぜなら共和性的的なるものが相対主義的理念であり、そこに絶対者が付着する事はあり得ないからだ。天皇は明治以後にカトリックを模造して作られた制度というものではなく、また政治的に利用された絶対君主制などと言う相対主義的なものではなく、日本の歴史から言っても絶対者を待望するメンタリティは常に底流しているはずだ。相対的幸福というところに日本人が至福を見出すとはとうてい考えられない。──
戦後、アメリカの占領政策によって共和国化した日本が60年安保闘争で騒然となった頃をSFとしたならば、どういうことになるでしょう。共和国が分離主義者を牽制して元老院をして合法的に軍隊創設を達成する時に歴史は大きな曲がり角を向かえる、、、、。ルーカスはコッポラとともにプロデューサーとして「mishima」を製作してカンヌ国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受けています。

●豪傑No.1 題名:命4部作のあとを生きる 投稿日 : 2002年10月23日(水)00時57分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 最近、柳美里原作の「命」という邦画を見たので、その感想のようなものを書いておこうと思いますが、私はとりあえず原作は読んでないんです。というよりは柳の小説自体読んだ事がありません。「自殺」とかいうタイトルのエッセイ集を読んだくらいなので、あまりこの作家のよい読者ではない事を最初に断っておきます。
それでも週刊誌なんかから入ってくる情報やこの人のスキャンダラスな生き方からするに、この「命」というのは前期柳文学の総決算みたいな作品なんじゃないかと思われました。原作の方でいうと、「命」「魂」「生」「声」の4部作ですね。実際に東由多加の死と丈陽の誕生という私生活上の事実をリアルタイムで追跡しながら、ある程度エンディングが予想できるストーリーを同時並行して作品として雑誌連載しているんですね。これは三島で言うと、「天人五衰」になります。だから柳はここで東の後を追って自殺するという選択肢もあった訳ですが、この自殺未遂者の自意識過剰な作家の産みの母親の言葉があらかじめ予言のように挿入され、柳はその予言通りの結末を選択するのです。女であれば男の後を追って死ぬ事もできるであろう、しかし父親のいない子供の母となった以上、もう自殺はできない。
それまでの柳の作品は東との合作のようなものだったといいますが、東の不在になったまったく新しい状況での創作を余儀なくされた訳ですから、自殺するかもしれない危険な柳はもうここで終りです。太宰で言えば、「満願」に当る作品に着手しなければならないと言えば、分かりやすいでしょうか。本多のように、連続する2つの生を一つの魂として観察する場所を選んだ柳は、デカダン生活を精算し、「斜陽」の女のように生きるのでしょうか。
 全然、映画の話にはなりませんでしたね。この作品は「ピカレスク人間失格」とともにモントリオール国際映画祭に正式出品されたそうです。
 (^。^)さん、新しい番組情報ありがとうございます。私は残念ながら拝見する事がかなわなかったのですが、ご覧になった方いらっしゃいましたら、是非、感想を宜しくお願いします。

●豪傑No.1 題名:ピカレスクと武蔵野心中 投稿日 : 2002年11月24日(日)04時04分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 もう気持ちの上では年の瀬が近づいているというか気忙しい感じがして、落ちつかないそわそわモードで日々過ごしておりますが、皆様はいかがでしょうか。少し前に見ていて、ここに感想を書こうと思っていたのに伸び伸びになってしまっていた、「ピカレスク人間失格」について遅れ馳せながら、過去の太宰伝記映像化作品と比較しつつ、記しておこうと思います。
 さて、劇場公開された映画作品としては長篠康一郎原作の「武蔵野心中」(1983年、にっかつ)以来、2度目の映画化という事になりますが、内容的に女性との交渉にポイントが絞られて、猪瀬直樹原作の文壇政治批判は影を潜め、まずは無難な作りとなっています。前回の井伏は、日本のフィクサーかなにかに出てきそうな黒幕的なキャラではっきり悪役として描かれていたのですが、今回は特にそういう事はありませんでした。盗作疑惑についてはごくあっさりと文藝春秋に30枚書かなくちゃいけない、きみ、だいぶ書き溜めているんだろ、貸してくれ。なんなら買い取っても言い、というセリフや、他にも数ヶ所、直木賞受賞直後、バールパンで噂する学生の会話として、ジョン万次郎には種本がある、山椒魚だってシチェドリンの、、、、というのが挿入されています。あと、精神病院に入っていた自分を井伏さんは酒の肴にしていた、もう選集の解説は書きたくない、というところや、編集者のセリフとして、井伏的なるものの向こうにある敵は、文豪志賀直哉に象徴される文壇という世間だ、というもので原作の論旨が断片的に現われたに過ぎません。
 最後の心中に至ってはピカレスクでは無理心中説が採用されたのに対し、武蔵野心中では赤い腰紐で結ばれた2人の遺体を見た編集者が衝動的にその紐を切断、解いてしまったのを井伏に報告すると、それでよかったんだ、太宰が心中なんかしたとあってはいかんと、黒幕の捏造によって山崎富栄悪女説がでっち上げられたというものでした。ピカレスクでは富栄は複数の太宰に関係あった女性の一人にすぎなかったのですが、武蔵野心中では富栄を主役に据え、他の女性のエピソードは回想形式で処理、太宰の自殺にお供した従者、献身と無償の愛を貫いて殉死した悲劇のヒロインとして共感たっぷりに描かれています。

●豪傑No.1(245) 題名:紅白に再生はあるか 投稿日 : 2002年12月8日(日)03時41分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 今年も残すところ一年を切り、業界も音楽賞レース番組の季節となりました。既にオールジャパンリクエストアワード(旧全日本有線放送大賞)、FNS歌謡祭が終り、元ちとせ「ワタツミの木」、平井賢「大きな古時計」、浜崎あゆみ「H」が三大ヒットと言う具合に評価されているような感じです。 大晦日恒例のNHK国民的番組「紅白歌合戦」は今回より、演歌系が大幅にリストラされて、昨年より3分の1縮小となった事にはじまり、とにかく視聴率低迷から脱出すべく、大物狩りが敢行されたのですが、宇多田ヒカルに逃げられて、その衛生中継枠に平井賢、そして大ベテランでありながら初出場となる中島みゆきが中継で出演決定となりました。松田聖子は親子で出演辞退したかと思うと、ライバル中森明菜が自殺未遂事件以後14年ぶりに復帰します。明菜は今年3月のカバーアルバム「ZERO〜歌姫U」が椎名林檎の「唄ひ手冥利其の壱」などとともに話題となり、また同アルバムに収録された聖子の「瑠璃色の地球」の明菜バージョンが、KDDIの携帯電話auのCMソングに起用される事も発表されました。自殺未遂組としては、もう一人、賀原朋美も復帰します。この同一命題の反復ともいうべきみゆき、明菜、朋美揃い踏みの一方で、聖子、宇多田の不在がなんとも印象的で、その不在を補うかのように、浜崎あゆみ、美空ひばり作詞のニューシングルをリリースした松浦亜弥が出演しています。
審査員選考の目玉はなんといってもノーベル化学賞の島津製作所フェロー田中耕一(43)で、NHK幹部は本番直前まで出演交渉を行うと、普通の人、癒し系でたまちゃんのキャラを食ってしまったこの人に、番組の命運をかけるほどの意気込みを見せています。物理学賞の小柴昌俊博士(76)とのダブル受賞は、川端三島のダブル受賞があったらなあ、と思わせるもので、43歳という若さが、どうしても無視できないポイントとしてあるのは間違いありませんね。関東地区2年連続視聴率50%割れという事実をふまえ、大改造が施される今年はある意味、この番組の未来を占うものであるとも言えるでしょう。

●豪傑No.1 題名:深作欣二監督が他界 投稿日 : 2003年2月2日(日)06時38分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
本当に久しぶりの書き込みになりますが、もちろん私は今も健在、大いに映画もテレビにビデオ、映画館と浴びるように鑑賞しているんですが、何分多忙でなかなかここに報告もできず、実に寂しい惨状を露呈してはいますが、映画の国は不滅であります。毎日チェックしていれば、抜き打ち的に金科玉条絢爛豪華な寸評の数々があなたを痛撃するはずです。ホットなニュースとしては、千と千尋がテレビ地上波初登場で劇映画の視聴率記録を更新、事件としては老いてもなおエネルギュシュで永遠に悟達とは程遠い不良老人深作欣二氏が72歳で逝去されました。「仁義なき戦い」「魔界転生」「蒲田行進曲」「火宅の人」「華の乱」「バトルロワイアル」など多くの問題作、話題作を世の送り出した事で知られますが、それ以前にも黒澤明が降板した日米合作の「トラトラトラ」や美輪明宏が劇中であの三島由紀夫とキスシーンを演じるカルトムービーの傑作「黒蜥蜴」という仕事を前提として、あるいはそれらの仕事を批判的に超克しようとして成立した70年代以降のバイオレンスサーガと見れば、趣きも一際濃厚になります。「魔界転生」ではジュリーと真田広之が美輪三島の男同士のキスシーンを反復し、宮本武蔵演じる緒形拳が後に「MISHIMA」を演じると、その緒形に「火宅の人」「華の乱」でダメ男を演じさせています。「仁義なき戦い」では「昭和残侠伝」で美化された義理と人情の日本的英雄を実録路線で相対化してみせています。深作が降板して代理で監督を務めた北野武が「その男凶暴につき」で本物の監督になると、「バトルロワイアル」ではその北野を戦中の学徒動員みたいな全体主義的学校の憲兵みたいな教師にしてしまっています。今は亡き監督のご冥福をお祈りします。
 その他、私はテレビで「キングコング対ゴジラ」「座頭市対用心棒」「L.A.コンフィデンシャル」などを見て、ビデオで石井輝男監督の「地獄」を見ています。今夜はこのくらいとして、続きは後日書く事にしましょう。

●豪傑No.1 題名:湾岸は2度繰り返す 投稿日 : 2003年3月20日(木)00時51分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 これはもう周知の事実だと思うのですが、間もなく戦争が始まります。今月18日にブッシュjrが、48時間以内にフセインが出国しない限り武力行使に踏み切るという最後通告を突き付け、イラクは迎撃態勢にあるからです。アメリカは国際的孤立に陥っていないと言う事を印象付けるために、支持国が45カ国に上っている事を発表し、日本にはその戦後支援を期待しているようです。大量破壊兵器を製造し、テロを支援する悪の枢軸を除去し、完全に世界をその管理下に置こうとする今回の歴史的緊張から、私は話を「マイノリティ.リポート」という映画に繋げようと目論んでいます。SFというのは、未来社会を描いて現実の社会批評をするようなところがある訳ですが、ユートピア=全体主義国家批判のために一つの仮想的世界を創造してみせたりするような物語というパターンだったりします。このフィリップ、k、ディック原作の作品も西暦2050年の極端な管理社会とその背景にある陰謀を描き出しているんですが、巨悪の自殺によって、その全体主義的管理社会のシステムが崩壊して、主人公が自己を回復するというハッピーエンドは、その王道のような物語です。殺人予防局なる権力が未来予知によって、まだ現実には殺人していない容疑者を逮捕する事によって、全ての殺人事件を未然に防ごうというシステムが実に殺人犯の手によって完成されようとしているところにポイントがあります。この世から最終的に戦争を消滅させるのは戦争以外にない、というパラドックスが、ここでは殺人に姿を変えて描き出されています。

●豪傑No.1(249) 題名:戦争下の芸能情報総まくり 2003年3月30日(日)23時10分
 こんばんは、みなさん、私が豪傑です。
 昨年のカバーアルバム「唄ひ手冥利ー其ノ壱ー」より本格的に活動復帰した椎名林檎は今年になって随分とメディア露出を果たしています。サードアルバム「加爾基 精液 栗ノ花」、ニューシングル「茎STEM〜大名遊ビ編」、これはシングルのPVになるのでしょうか。短篇キネマ「百色眼鏡」と矢継ぎ早にリリースすると、オリコンチャートでは1位になったり、宇多田ヒカルとのジョイントコンサートを企画しているとの情報が浮上、つい先日には「ニュースステーション」に生出演して、久米宏からはあなたはフセインが大統領に就任した年の前年に産まれているなど、いかにも反戦メッセージを引き出そうとする意図が見え隠れする話題を振られたりしていました。一部で林檎の母とも囁かれる中島みゆきは昨年の紅白出演を契機として、年が明け、「地上の星」が発売130週目にしてオリコンチャート10位圏内に突入、そして1位となって、かつての演歌歌手並のロングランを見せ付けていますが、もう一方の歌姫にしてJ−POPの女王ユーミンは昨年より大々的に「シャングリラU」をPRし、イラク戦争が開始してからも新聞には一面ぶちぬきの広告で神風特攻隊を想起させるインパクトある衣装で登場していたりします。氷の惑星というSF的コンセプトは核戦争後の世界あるいは地軸の極ジャンプ、氷河期となった世界に救い主として女王降臨というストーリーなのでしょうか、表現者が反戦なるイデオロギーの主人持ちになるのを拒むような自立性が、いかにも面目躍如といった観があります。名もなく貧しく美しく、というバブル崩壊以後の失われた10年の今日に見合った「地上の星」に相通じるメッセージを秘めたSMAPの「この世にひとつの花」がヒットチャート上で健闘しており、現在、オリコンチャートの上位11位までを独占という史上初の快挙を成し遂げた独裁者さながらのB、zに待ったをかけるように10位圏内に再浮上したりしています。
芸能記事激減の各種メディアですが、太宰治のパロディともいうべき三浦和義が無罪モラトリアム、ロス疑惑から21年半の歳月をかけ、全ての刑事裁判決着しました。なにやら湘南で風俗案内の情報誌の編集の仕事をしているそうで、TVでも「あの人は今!?」などに時折夫人同伴で出演しています。
(~o~)さん、(#^.^#)さん、はじめまして。(●^o^●)さん、ご紹介いただいた合成写真のように世界が平和になるといいですね。